民芸の大皿
2010年 12月 17日
民芸好きにはたまらないアイテム。
お国は島根県、出雲地方。
出西(しゅっさい)窯の大皿。
築窯は昭和20年代。
創設者の並々ならぬ熱意は当初から
民芸運動の先達にも伝わっている。
指導を仰いだのは、
河井寛次郎氏、浜田庄司氏、バーナード・リーチ氏など、
枚挙に暇がないと聞く。
民芸の魅力は媚びないところ。
傲慢でなく、当たり前で、力強い。
そしてこの出西窯の作品は潔いほどシンプルだ。
装飾を削ぎ落として尚、美しい。
無駄を省いたカタチと油断の無い美しい釉薬。
民芸、用の美の世界に思わず引き込まれてしまう。
さて、
この大皿には何が似合うだろう。
かつて魯山人の器を取り上げたTV番組の中で
一抱えもある大鉢に何を盛ったら作者の意に添うかとの
問いが投げかけられたことがあった。
難問だった。
その点、民芸は悩む必要のないことが良い。
厚焼き玉子をドカ~ンと盛っても良し、
大好物の豆大福を豪勢に積み上げても良し。
気楽に我がままできるのが何よりの幸せ。
by d-plus55
| 2010-12-17 02:18